K・M様/出産時年齢40歳(症例:移植9回連続不成功・男性不妊)

初診時の状況・お悩み・ご要望

・タイミング3周期、人工授精4周期、採卵5回、移植9回
・胚盤胞移植を複数回行っても着床したことがない
・運動習慣がなく、食事が不規則
・BMI25以上のためダイエットもしたい
・頭痛、逆流性食道炎気味、気象病があるので体質改善もしたい
・鍼灸治療中に旦那様に男性不妊要因が判明し、胚盤胞に育つが着床しない

※BMI(体格指数)
不妊治療において理想的なBMIは18.5〜22.5(適正体重)。25以上(肥満)で卵子の質低下、受精卵の発育遅延、流産率上昇を招く恐れがあります。30以上 または 35以上(高度肥満)では、多くの生殖補助医療(体外受精など)において、採卵や手術時の麻酔リスクが高まるため、治療が制限されることがあります。

通院期間

2023年4月~2025年12月(約20か月)
週1度のペースで採卵準備から安定期まで来院
安定期以降は2週間に1度のペースで来院
出産予定日以降は、陣痛促進鍼灸のためほぼ毎日ご来院

治療内容

<妻>
卵の質向上鍼灸/着床率向上鍼灸①/着床率向上鍼灸②/妊娠継続鍼灸/安産鍼灸

・初回来院時、胚盤胞は0個
・採卵からスタートするため、卵巣血流を上げる治療を実施
・代謝・消化機能の弱さの改善
・生活習慣改善、サプリメントの摂取、食事内容、運動の習慣化などのアドバイス
・安定期以降は2週間に1度のペースで安産治療にてマイナートラブルの軽減
・出産予定日以降は陣痛促進鍼灸

<夫>
男性不妊鍼灸
・精液所見不良の改善のため、採卵にむけ鍼灸治療実施

治療結果

<妊娠前>
・採卵時に得られる卵の数増加
・旦那様の男性不妊鍼灸と男性不妊治療の実施
・良好胚を2つ獲得して妊娠
・体重2キロ減

<妊娠後>
・妊娠中のマイナートラブル症状の軽減
・出産予定日以降は陣痛促進鍼灸で促進剤を回避

鍼灸師の解説

中医学(中国で2000年以上にわたり発展してきた伝統医学の総称)では、胃腸の機能を脾(ひ)といいます。弱々しく体力のない方を「ひ弱」と言いますが、「ひ弱」とは「脾弱」のことです。脾が弱っていると食事から十分に栄養が取れない状態になり、慢性的に気力体力が不足した状態になります。K・M様はまず胃腸の強化により栄養状態を改善、そこから卵質の改善と段階があるため、体質改善に腰を据えて取り組み、効果を出す患者様でした。

鍼灸と合わせて、生活習慣も改善を実施。運動量を増やし、血糖値コントロール、食事内容を見直しました。結果、体重2キロ減少し、結果採卵数が増えました。しかし、胚盤胞の到達率は低いままでした。ドクターの勧めで男性不妊治療に着手し、旦那様も鍼灸治療を開始しました。男性の場合、採精前の生活が結果にダイレクトに影響します。

当院に来院してから3回目の採卵(妊活開始から計8回目の採卵)にあたり、旦那様が精巣内精子採取手術。その回でグレードの良い胚盤胞を2つ得られ、見事、妊娠なさいました。実に妊活開始からトータルで12回目の移植(胚盤胞2個移植)で妊娠に至っています。時間がかかったぶん、ひとしおうれしい症例でした。

ご妊娠後も鍼灸を継続いただき、ご妊娠中の様々なマイナートラブルに関するご相談いただきました。その後、臨月を迎え、予定日を過ぎたタイミングで、陣痛促進の鍼灸治療をされ、ご無事に元気なお子様をご出産されました。