Y・M様/出産時年齢38歳(症例:着床経験なし)

初診時の状況・お悩み・ご要望
・今までタイミングで着床したことがない
・人工授精をとばして、体外受精に移行
・体外受精で良好胚が3つあるが、移植は未経験
・良好胚の移植にあたり、体調を整えて妊娠率を上げたいが、何をすればいいかわからない
・慢性子宮内膜炎の既往があり、抗生剤での治療を4周期実施したが数値に変化が出ない
・Th1/Th2比が12.0(10.3以上で治療を検討)
・免疫調整のためにクリニックで勧められるTh1/Th2比治療薬には抵抗あり
※Th1/Th2
不妊治療におけるTh1/Th2とは、免疫細胞のバランスを示す指標です。この比率が高いと、母体が受精卵や胎児を異物とみなして攻撃しやすく、着床障害や流産の一因になるとされています。
通院期間
2024年2月~2025年2月(13ヶ月)
移植周期開始のおよそ3ヶ月前から来院スタート
妊娠するまで約4か月及びその後、臨月まで来院
治療内容
着床率向上鍼灸①/着床率向上鍼灸②/妊娠継続鍼灸/安産鍼灸
<妊娠前>
・移植準備と免疫機能調整を目的とした鍼灸治療、漢方併用
・鍼灸にて肝臓(女性ホルモン)と胃(エネルギー)の調整、子宮の血流アップ
・BMI25オーバーのため有酸素運動と食生活指導
※BMI(体格指数)
不妊治療において理想的なBMIは18.5〜22.5(適正体重)。25以上(肥満)で卵子の質低下、受精卵の発育遅延、流産率上昇を招く恐れがあります。30以上または 35以上(高度肥満)では、多くの生殖補助医療(体外受精など)において、採卵や手術時の麻酔リスクが高まるため、治療が制限されることがあります。
<妊娠中>妊娠中のマイナートラブル症状の軽減
・蕁麻疹によるかゆみの軽減(毒消しの治療)
・動悸や不安感の軽減
治療結果
・移植準備期間の鍼灸治療中に、たまたまとられたタイミングにて自然妊娠
・3キロの減量
・妊娠中のマイナートラブル(蕁麻疹・動悸・不安感など)の症状の軽減
鍼灸師の解説
Y・M様は生活の改善と免疫機能調整が治療のメインでした。慢性子宮内膜の薬を4周期飲み続けても効果がないなど、苦痛や痛みを伴う検査はもう受けたくない。また、免疫調整のために勧められるTH1/2比の治療薬は劇薬です。医療従事者のY・M様には抵抗があり、妊娠に向けて他に何かできることはないかと鍼灸治療スタートされました。
Y・M様は身体の内側に熱がこもりやすく、炎症が起こりやすい体質。ご自覚はなかったのですが、胃腸や肝臓の脈にいつも疲れがありました。そのため、女性ホルモンの前駆物質を作る肝臓、エネルギーを作る根幹である胃の吸収能力を調整する治療を実施。同時に子宮の血流を上げる治療も行いました。有酸素運動のすすめと食生活指導もさせていただき、結果3キロほどの減量にも成功されました。そして、移植準備中に排卵の時期が合わない周期があり、試しにタイミングを取ったところ、自然妊娠されました。
妊娠中も、身体に熱がこもって蕁麻疹や動悸などの症状が出たり、また、不安感などもお持ちでしたが、臨月までの間、週1度の鍼灸により症状を緩和し、また、旦那様の協力を得ながら乗り越え、無事にかわいいお嬢様をご出産されました。

